資料ガイド「写真資料のガラス原板」では、「AGFA」の文字の入るガラス原板を紹介しました。このように、写真資料には被写体として何が写っているかというだけでなく、物としての価値もあります。
19世紀後半、写真の普及し始めたころには、小さな桐箱に入ったガラス板の写真が登場しました。これは湿板写真で、そのままではネガ像(陰画)ですが、裏面に黒色を塗布することでポジ像(陽画)として見ることができます。それを観賞用兼保存用として桐箱に入れました。箱の蓋の表や裏などに、撮影年や被写体の人名などが墨書されることもあり、それも大事な情報になります。
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